この阿呆が! 無断で帰ったかと思ったんだぞ!! [声を大きく上げる。首根っこ掴んで声を荒げていた時のものとは違う、心配と、怒りと、憤りと、そういったものを綯交ぜにした声。こんなにも動揺したのは、あの日以来だ。] 最後の別れが言えない苦しみを 二度も、俺に味わわせるのか…貴様はッ…![伝えたい言葉が二度と届かなくなる悲しみをまた味わわなければならないのかと。ここまで言ってようやく、それはコウのせいじゃないと深く息を吸い、何とか深呼吸をして、]