………なんていうか、驚いたってのが本音だな。
イヨリがそういうこというようになるとか考えてもなかったからな。
[突然のことだった。というのも当然あるが、最初の頃のイメージでいうならば、誰のことも興味がないというか感心がなくて、放っておけば消えてしまうような匂いがしたやつだった。
頬を薄桃色に染めて、柔らかい微笑みを浮かべるイヨリをみて正直にそういう。]
しかも、願ってる。とか。覚えてる。な。
もっと、あざとく生きるための告白ならまだ理解できるのにな。
[皮肉気にいう。
それだって元のままのイヨリだったらなかっただろうけれども、このお役目が終わった後も、と、助けを求めるために、となるのは悪い選択ではないだろうと思うが、そういうものでもないらしい。]