[似て、非なるものだった。 その部屋はリセットの末路であるはずだったが。 その起動確認メッセージ(あいさつ)は、 『ダイヤ』という存在そのものの抹消を意味していた。 卵から孵った雛のように囀る声は透き通っており、 雛は目の前のなにかを見上げてきょとんて小首を傾げている。 所作に粗雑が微塵にも感じられず。 形容するなら、巫女──未満の、無垢な少女だった。]