[「こんにちは。
調子はどうだろうか。」
暫くの後、いつものように、いつもの医師が病室にやってきた。]
先生。
昨日の方から色々聞きました。
これからもよろしくお願いします。
[夜は辛い。
きっとこれから毎晩辛いのだろう。
だけれども、泣いて泣いて泣き疲れれば、その時だけでもどこかで区切りがつく気持ちがある。
改めての依頼に、医師は無言で頷いた。]
そういえば、郵便屋さんも来ましたよ。
命石って言うんですね、これ。
[小さな木箱から小さな淡いピンク色の石を取り出して、親指と人差し指で両端を押さえるように持つと、自分の目の前まで持ち上げた。]