[星狩りの国の暁の街と呼ばれる場所に、1軒の喫茶店がありました。『黎明街』と店名が書かれたドアには一枚の貼り紙が。「おひとりさま専用」まあ、あまり意味のない貼り紙ではあるのですが。だってこの街に「来る」人はみんなたった一人、心に傷を負ってとてもかなしくて迷い込んでしまった人ですから。誰も知らない誰にも知られていないこの街で、覚えているのは自分の名前だけ。さあドアを開けて。ご飯を食べて、傷が癒えるのを待ちましょう。]