『ゴ、ドゥン!!!』狂った時計の当てにならない時報と同時、けたたましい獣の鳴き声の様な音が響き渡る。商業集落の象徴ともいえる、『時計塔広場』の方角からだった。音より先にそちらに視線を向けていたなら、その音の正体は判明しただろう。或いはその広場にいた人物なら、獣に襲われることなんてないとわかるだろう。何せ、それは獣の咆哮ではなく巨大な爆発音だったのだ。