そんな檻、無限にも広がる牢獄の世界の一つに、壁一面に日付を記した部屋があった。その囚人は、一日、一日、その日が終わるたびに壁を傷つけ、数を数えた。毎日毎日、一年、十年、そろそろ何年?数字を追いかける日々を続けた彼はゲホゲホと血の咳をしながらこういった。