ゼンマイ仕掛けの時計はこの国に、星に住む者なら
誰であろうと「過去の遺物」である事を知っている。
時間など伝えてはくれない、終わりのない荒廃の象徴。
元より人々の目印程度の役割しか残っていなかった。
今、その役割すら、終わりを果たしたのだ。
音を見た者達の視界には、
時計を全て覆い尽くす、大きな火柱があがっていたのだから。
『 我々は裏切り者ではない!
この国を、星を、真に愛しているのは我々だ!!
退れ、退れ、『侵攻者』共が!! 』
──果たして、国は、星は、誰のものなのか。
(#1) 2023/02/17(Fri) 21:02:52