[そう言って、彼女に投げられたのは、彼がもぎ取ってきた、名無しの亡霊(ジョン・ドゥ)の頭部。なぜか、ずっしりと重たく。そして、死の香りがする。空っぽのままの機人の頭] 『…トループの外に行ってごらん。 きっとお前が気に入る世界がそこにあるよ……』[老人は、孫に語りかける。その目の奥の真意はわからぬ。けれど、彼女の暴虐を、くすくす笑って気に入っているのはどうしょうもない事実のようだ]