それから、満月の日まで
[再び満月の日が来るまでは、
慌ただしい日々を過ごした。
彼女がこれからもこちらで生きていくためにしておくこと。“旅人”としてギルドに保護されるのは、満月の日までだから、それまでに住む場所等、探さなければいけない。
まぁ、しばらくは俺の家でいいんじゃないかと思う。不便なようだったら、じーさん家に押しかけるのもありか?
じーさんの所へも、ウタを連れていって、紹介した。腰痛は最近ようやく落ち着いたようで、
家の中ではウロウロとするようになったらしい。 “旅人”としての彼女をみて、「おお、可愛いお嬢さんだのぅ。」と目をキラキラさせていた。
彼女はこのまま帰らずに、俺の嫁さんになる、と伝えたら、
あまり驚く様子はなく「じゃあ、これからも色々話が聞けるのぅ」と笑っていた。 ばーさんに連絡いれなくてはな、と、しみじみ呟いていた。]