― 九月/図書室 ―[まだ夏の終わりが見えぬ頃、図書室のカーテンは日差しを防ぐために半分閉められたまま、もう半分の窓からは色の濃い空と葉の茂った木々が見える。赤い丸の日が過ぎても、結月の日常に変化はない。>>9週に二回、カウンターに腰かけて静かな時を過ごすだけだ。参考書を開く回数が増えたことだけが違いと言えるだろうか。]