[ 続けて少年から、似たような質問が飛んでくる。 少女はすこし眉を下げて首を傾げた。 ] ……いえ、その、…………分からなくて 貴方と似てる、かも。 なんというか……自己の喪失、のような…………[ 彼の「知っている場所じゃないと思う」という返事を、 嘘や冗談だと思わなかったのは 自分も同じようなものだからだ。 打算は叶えてあげられないが。 ]