自由への狼煙
[お嬢様からいただいた懐中時計は
今も大切に胸にしまってある。
時刻を確認して、ショーと爆破の時間はそろそろか、と。
脱獄を企てた凶悪犯が拷問死した
>>#1と
話しには聞いたが、そんな抜かったことはしない。
いつもの通り、正装を身に纏い、
まずはレディ・ハリコのエスコートを。
きっと貴女は覚えていないでしょうが、
私はあの日お嬢様にドレスをあしらってくださった
貴女を覚えておりますとも。
貴女が冤罪で収監されているだろうことも、
お嬢様の身に触れるものを
作っていただくのに身元を調べさせていただいた際
そんなことをする人物ではないと判断したのだから。]