[それはまさしく毒を以て毒を制すを体現した古の魔女の言葉だった。>>1:229
服毒する事で、魔力に対する免疫を作る。
これは使いようによっては魔力を持たない人間に魔法を植え付ける様な使い方もできるのではないかと過ぎって、今回とは関係ないと思考から切り捨てる。
考えるべきは、これを僕が耐えられるか否か。
現実の僕の身体はそれなりにボロボロだったりする。>>0:139
きっとこれを伝えたらローズさんは僕を引き留めるだろう事は彼女が絞り出した声音から確信できる。
だからこそ、笑みを作った。]
大丈夫です、ローズさんの言葉は無駄にさせません。
貴女の医術は遠い未来の果てでも失われる事なく続いて、誰かを救っているという事を僕が証明して見せます。
[もう既に救われている未来の人が最低でも一人、ここにいるのだから、安心してほしいとその手を握る力を僅かに強めた。]