[うつくしい紫に変化した見知らぬお茶。>>0:391
面白いだろう、に頷いて。
ピギーが自身の爪であざやかにリンゴを剥く様子をまじまじと見つめ、お茶に浸すのに目を瞬かせる。
あ、と声が出た。
紫から、ふわりと明けていく朝の色。
光が差し込んで混ざり合う。
ピギーがカップを動かしてくれたのにも気付かず、テーブルに手をついて食い入るように見下ろしていた。
息を詰めたせいで頬は赤くなっていただろう。]
やさしそうな色だね。
[時間が進む――夜明け。
そんな感想を一言。眉を下げて目を細める。
心臓を束の間締め付けらるたような痛みが走った。]