俺が戦うのは
二度と、奪われるだけの命が生まれないようにするためだ
便利な技術には必ず代償がある
騙されて共犯になった俺も、被害にあったアンタも
そんな不利益を被る命が、生まれないようにするためだ
"いい国”を作りたい。アンタときっと同じだよ
[殴られなかったなら、両手を上に挙げて、ホールドアップの形をしたまま、彼女に近づこうか。尤も突然攻撃されることなどあれば、咄嗟に臨戦態勢にはなっただろうけれど。
ぶん殴るくらいなら、甘んじて受け入れるだろう。
ある程度近づいたのなら、アンタの小声に匹敵するくらいの小さな声も、十分届く距離になっただろうか。]