>>0:64 ハチ
[先程あなたの影が揺れていた理由は、目前の様子で得た。
澄ました様子に、深く頷いて、敢えてゆっくりと片手を開いてみせる。]
お、当たりだ。おめでとう。
いやボクのつくる飴には当たりしかないんだけど。
まったく。君もいい顔するねえ。
どれが正解か自分じゃわかんないけど、それ、今朝仕上げたばっかだからなあ。
[あながち不当とも言えない。あなたの表情に思わずこちらの頬も緩んだけれど、続く言葉に眉も下がってしまった。]
旅人さんや。ボクの飴はそりゃ天上へ届くくらいの品だけど、そりゃあまりにチョロ過ぎないかい?
くれぐれも変な人に付いてっちゃいけないぞ。
今回は歓迎のしるしとお試し。気に入ったら今度はお客になってよ。
ボクはラスティ。流れの飴商人だ。
祭りの間はこの街にいるから、よろしく。ハチ。
それだけの大荷物、いいもの探しが得意なんじゃない?
面白そうなこと見つけたら教えてな。