[医務室には相応の物資が積まれており、貫通した銃弾の痕を塞ぐのに縫合の必要を感じ、糸と針を取る。焼いて塞いでしまうのも構わないが、ここに塞げるほどの熱がないのだから仕方ない。痛みへの感覚を頼りに、ひと針ひと針縫おうとするが、出血が多くて、どうにも手元が鈍ってしまう。誰か、頼れる方がいれば良いのだけれど……そう思案しながら、ちくり、ちくり、針は皮膚を刺す。]*