[そして、ローズさんの口から語られる『なくした大切なもの』>>0
僕にとっても、それはこの遊園地で噂される"宝物"だと思う。
ぽつり、ぽつりとたどたどしくも伝えられるその言葉に、より一層握る手に力を込めて胸を張って欲しいと伝える。]
僕は、何もない暗闇を手探りで歩いてきました。
治るかどうか分からない問題に、衰弱していく"彼女"に。
何も出来ない無力感に苛まれていたのを、貴女が救ってくれたんです。
貴女のお陰で、僕はもう一度立ち上がれる。
[これで救われるのは人生で二度目になってしまうな、と思うとこんな言葉なんかで感謝の気持ちを言い尽くせるのか心配になってくる。]
──見つけましょう、ローズさんの為にも大切なノートを。