[ミニかまくらを作った帰り道。思いっきり挙動不審になって、視線をあちこち飛ばしながら、雪の指先に触れたら冷え切ってたから。心臓をバクバクさせながら。カイロの代わりに、きゅっと雪の指先を握った。]つ……冷たかったから。[そう言う俺の声はちょっと裏返って。顔は首まで赤かったかもしれないけれど。振り解かれない限り。宿までの道をそうして歩いた。**]