[けれど、これまで私は、この温もりで満たされた遊園地で、彼に会いたいとは思わないようにして来ました。お父様にもお母様にも、執事やいつもよくしてくれた家の皆にも。だって、会ってしまったら私は本当に………]( ここでだけは、“失くした”なんて絶対に認めたくないの。 ここでだけは、届くことのない指先でも伸ばし続けていたいの。 )[それがあの、血の雨に歪んだ現実に対する、私に出来る唯一の抵抗だから。]**