装甲輸送兵 アンジェ

［自身と異なるモノに対する好奇心というものでしょうか。
私の頭部アームに対し、目の前のヒトモドキは興味を示したようでした。］

『どうぞ。』

［触りたいとの要望に応えるべく、私は頭部アームを手が届く位置まで下げ、静止します。

どうしてでしょう。不思議な感覚を覚えました。
手が触れたことが切欠でしょうか、それとも、このヒトモドキが感情表現に秀でている機体だからでしょうか。
ただ要望に応えるだけでなく、私に向けられた視線、そこに込められた感情に少しでも応えられたらいいと、そう思いました。］