>>0:241 リスティリナ
そう、偶然です。
……あなたは魔法使いなんですか?
[本気とも冗談ともつかない、まるで知ったふうな口をきく少女へ、これもまた本気とも冗談ともつかない顔つきのまま訊ねた。]
律儀というか……楽な管理方法を取っているだけですよ。
きちんと管理していればあったはずの売上がなくなってしまわないように。
[子供の面白がる薬の在庫が少ない。祭りの前に売れてしまったのを忘れていた。
この事態こそ、“あったはずの売上がなくなってしまった”状態だ。
質問を重ねられ、少女に視線を戻す。]
子供に売れるようなものはありませんね、そこには。
例え代金を払えるとしても。
こちらはどうですか。お腹が痛くなる薬、涙が出てくる薬……
あとは数分間他人に変身できる薬なんかは。
[気を逸らさせようと、ジョークみたいな薬をいくつか出してみる。]