ここで会っただけの俺に、なんで込み入った事情まで話してくれたんだろうなーって思ったけど、返せるものなんてこんなもんだ。
[優しい言葉とかではなく教訓としてその存在が根付いたものを口にして]
………変わっちまうかもしれねーんだろ。
[どうなるかは知らずとも、彼やその家族の人生に踏み込む我儘はいわない。でもあっても返せるのはこんなものだ]
その前に、珈琲と、それを淹れる後ろ姿を描く時間を注文していいか?
正面は……大事な人用にとっておいてくれ。後ろ姿ならおっちょこちょいな客とお茶目な店員のアンドロイドって感じだしな。
[なんて、この船での最後にするのであった。*]