星狩りの国-暁の街-

22 【完全RP村】機械人類は、蒼穹の空の夢を見るか


夜の女王の アリシア

―定刻の少し前、広場にて―

[件の懐中時計はページボーイに預けていたのだが、その用途通りに役に立ったのは初めてのことだ。
周囲のチンピラは掃討済み。広場に辿り着いて一息ついた後のこと。
私一人で話してくるよ、と切り出す。

アリシアはなんとなく、フットマンは一人で来るのではないか、と感じていた。
その根拠は彼の人柄に由来するのだが――もっとも、確証の無い予感でページボーイは納得するだろうか。いや、しない。

連れてきた組員達が広く散開し、周囲の様子を窺う。何か異変があったりフットマンが大人数で会いに来るようなら、速やかに報告を回しこの場を離れるためだ。
この条件の下でようやくページボーイの許可を得られ、アリシアは安堵する。]

 いつでもいいよ、おじさま。
 ──どうか、私の宝物を奪わないでね。


[呟く言葉は風に流れて消える。
広場の中心、枯れた噴水の縁に腰かけて空を見る。ついでに周囲にある使えそうな物や遮蔽も。

名目はたくさんある。犯人捜しも協定も、挨拶も情報集めもそうだ。
だがこの邂逅は果たして「何」になるのか。それは、終わってみなければわからない事だ。**]

(10) 2024/06/23(Sun) 23:12:28

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