>>-215>>-216(>>8>>9)ヤワタ
[女神は祝宴に突如姿を顕した。
『ほう、お前の妻はそんなにも美しいのか。
そしてお前はこの世の中で一番の幸福者なのか。
…それならば、神に代わり、お前達が人々に幸せを分け与えれば良い。』
怒り狂った女神はその細い指先を娘に向ける。
指先から翡翠色の光が迸り、娘を包む。
『お前は今日から人々に幸せを分け与えるのだ。
我が子を糧にしてな。』
光が収まれば、娘の姿はそこには無く。翡翠色の宝石のような羽根を持った一羽の小鳥の姿が在った。
『未来永劫。人々に幸せを振り撒く存在となるがいい。』
女神は男への罰として、娘の姿を青い鳥の姿に変えてしまったのです。その後、ここタラッシリアでは、青い鳥の姿を見れば幸せになれるという伝説が根付いたのです。
——タラッシリア伝承「幸せの青い鳥」より抜粋——]