[呪術師とは?
別に呪力がどうとか呪いがどうかとその様なものを扱うことは、まあ、ない。多分。
呪術とは呪い(まじない)であり、類するならば魔法であり、そして科学だ。
古くからありがたがられてきた精神的守護者と言える。
アッシャー村での呪術師の役割は星を詠み、天候を詠んで農作業や狩猟の手助けをしたり、野生の獣が近づいてこないようにお守りを作ったり、土地神に豊作を祈祷したり、運気を詠んで普通に占ったりとそれはもう多岐に渡る。
眉に唾をつけてそうなこともあるが中にはちゃんと役割を果たしていることもあり奥が深い。
――と、それらのことを昨年までは育ててくれていたジジがやっていた。
赤い毛並みの熊の毛皮を被って怪しげに見えるジジだがとても温厚な人だった。
例え家の正面に獣の骨を組み合わせてよくわからない骨合成獣が作っておかれたりおどろおどろしい外装にしてあっても内装は綺麗さっぱりしたもので清潔で綺麗好きだった]