[自分以外にこうしたアナログな道具を使って描く人を見たことは無かったから、気になって。
不安げに見た自分にカラントが軽く見せてくれたそれは、ペンで描かれた風景や建物のラフが幾つもあり
そこから視線を離さぬまま肩をすくめながら古臭いだろ、という彼の言葉を聞いて]
…わかります。
私も好きで使ってますから。
[仕事でやっている分、自分は変な奴どころじゃないけれど。
何を言われても変える気がないから、自分は此処にいるわけで]
散歩っていうか、探検…かなぁ。
これだけ大きな船に乗るのは初めてなので、
資料になるかなって思って。
[そんな風に話す中、自分の仕事のことも明かしたり。
そんな初めましてが、カラントとの出会いで。
その後食堂やバーで会ったり、シアタールームで寝ているのをアーネストと見つけてトントンと起こしたり。
そんな偶然と日常を繰り返しての日々が、彼との三週間**]