「大丈夫だよ。」[無責任とわかっていながら、そんな言葉を吐いて。なんでもないように飲み物を口にする。その顔から、ほんの一瞬、目をそらした。バラニはどうだっただろう。自分の言葉で、傷ついてないといいけど。けれど、すぐには向き合えなくて。ナタリーはひたと、ゆらめく赤い水面を見つめた。]**