[ちらと厨房らしきスペースに目を向ければ、店員の少年と老婆がてきぱきと料理を作っている様子が見えた。
ジャムが煮込まれていく様子も、パイが焼かれていく様子も、オムライスが形作られていく様子も、どれもこれも少年にはまるで魔法のように見えた。
甘い匂いとケチャップの匂いが、少年の鼻をくすぐって、また、ぐうとお腹がなる。
店内には、老婆と少年が料理を届けるには少し多いように感じる人数がいるように思っていたから、待つかと思ったけれど。この様子なら待ち時間も程々に料理が届くかもしれない。
老婆にケチャップアートについて問われれば。>>0:94]
ケチャップアート、好きです。
でも描けないので、描いてくれたら嬉しい……です。
[と、返して。
お腹の音を誤魔化すようにスープを飲み干すだろう。]**