っ!!
[何者かが部屋に侵入した形跡があった。祖母の部屋だけ荒らされているということは、ヘルハウンド絡みの可能性が高い。
部屋を確認するが、誰かが隠れている様子はない。
グリムが外に向かって警戒しだしたため、一度廊下にでる。
陽の光が窓から差し込んでいる。]
…………
[違和感があった。明確におかしい、というものではないが、なにかがある。
次の瞬間、グリムが虚空に飛び掛かった。
正確には『そこにいた見えない何か』に、牙を突き立てる。
一瞬のノイズ。
そのノイズにナイフを突き立てる。硬いものに当たる感触がしたが、それが何かを確認する前に後方へ吹き飛ばされる。
受け身をとったためそれほど衝撃はないが、見えないというのは厄介だ。]