星狩りの国-暁の街-

39 おひとりさまCafe7


客人 シュクル

[ウンウン唸っても思い出せないものは思い出せない。
せっかくの作ってもらったクッキーなんだから、考えてないで焼き立てが食べたいと、少年は思考を手放した。

手に持っていた骨型のクッキーを口に入れて、ひとくち。
サクサクしっとりのバタークッキーは、口に入れればバターの風味と甘い味。
素材の味を活かしたクッキーは、至ってシンプル。だからこそ美味しい。]

おいしい……。

[美味しいけれど。ちょっと違う。
ああ、確か、どこかでこんなクッキーをひとつ、ふざけて食べたんだ。
あのとき食べたクッキーは、こんな形で、こんな色で、もっと、もっと甘くなくて、シンプルで。まるで人が食べることは想定されてないような味で。でも思ったよりは美味しくて。

そうだ、あのクッキーは、人が食べる用のクッキーじゃなかった。]**

(13) hotcake_nama 2025/04/18(Fri) 00:38:56

(0.07 CPUs)
SWBBS V2.00 Beta 8 あず/asbntby
当サイトは日本国内専用です。
海外からの操作・閲覧は保証しかねます。
管理人 by milk_sugar/Yuchica
副管理人 by マオ
星狩りの国告知用Twitterアカウントはこちら
副管理人連絡用Twitterアカウントはこちら