それでは『承諾』、と
音声認識で構わない
[記憶消去行為への同意、承諾と言う単語を繰り返すように促す。
相手に発声パーツが付いていなければ、筆記で承諾させただろう。
別にこの行為を断られても構わない。こちらの権限の元、本人の前で強制承認させるだけだ。
それが終われば男は立ち上がり、相手を診察室の外に送る。
白い、白いロビーへと。同じような境遇で集められた、数体の機体の元へ。]
言い忘れた、食事は一日二回だよ
口に合わなくとも私のせいじゃないからね
[すまないが食事の質はあまりよろしくない。機体別に調節調達するだけで精いっぱいの食料は、戦闘用機体が前線で味わうレーションと似ている。……というより、まさにソレだ。
そんな事を思い出したように付けたしながら、相手が周囲に目をやる背後で、男は次の機体の名を呼んだ。**]