秘宝石を求めて
[思い切りが良くて気持ちがいい仲間は、分担された役割を見事にこなし、扉を開こうとしている少年の元に追いついてくる。
>>4>>5子供ながら雄々しいその声は背中に届いていた。やはりかっこいい子だと、口にして褒める余裕はなかったけど内心思いつつ内部へと突入した。
アトラクションとしての施設の筈だが、石造りの広い空間には年代と緊張を少年に感じさせる。
至るところにヒビが入り、何かの骨─作り物だよね?─が散乱していたり、まさしく冒険家の踏み入る場所といった空間。]
よし、行こう……!
[殆どここまで何もしてないけど、自分だって足手まといにはならないぞ。少年はきゅっと両手で拳を握り勝手に決意したとか。
しかし結局、マウスの後を追うように進む体たらく。
何しろレクチャー内容を理解できなかったのだから理解した者を頼りにする他ない。
もうラピスを下ろしてもいいのでは、それで走り続けるのは大変ではないか──と指摘する発想は、わぁきゃあと悲鳴を上げて大岩を避けている内にどこかに消えてしまった。]