[ともあれ医務室を探そうと船の中を見回していた時に、背中越しに届く声。
はっと振り向いた先にいたのはケンチク>>2:279だった。そしてこの際に、アレッキーノ>>2と見知らぬ少女>>2:300の姿も見えた――ケンチクがここに来ているということは、話に聞いた「レディ・フィア」がこの少女ということか。
ともあれ、見知った顔――乗船が間に合ったその人たちの姿に、ハリコの顔からは幾らか緊張が解けた、が]
そうなの、この船? って感心してる場合じゃない、
判ったわ、すぐ行く―――…って、レイル!
[(「女子供」について船の中で謝れと言ったことをすっかり忘れたまま)ケンチクにそう返すや否や、当のレイルがガァドの手を離れて、ひとりで医務室に向かい出す>>4のが見えて。
ハリコは焦りを滲ませた顔で廊下の分かれ道を曲がり、下の階層へと降りて行く。
ケンチクの言う通り、操縦室のほうは「運び屋」に任せて――]