>>14 飴売りのあなた
ええ、だって独り占めは勿体ないもの。
あら、いいの?
それだったら…さっき少し聞こえた『ぱちぱち』が、気になるわ。
よろしかったらそれを頂いてもいいかしら?
そうね、このお祭りに来るのは初めて。
ぽきゃんでぃー、確かにとても可愛らしいものね。
わたしは…いろいろな人を眺めていたらいつの間にか列の先頭にいたわ。
ラスティね! よろしくね。
飴売りさん! それはとっても素敵。
キャンディは甘くて美味しいのが長持ちするもの。
ぽきゃんでぃーも素敵だけれど、あなたの飴もどれも素敵だわ。
…わたしはギロティーヌ。
少し長いから、好きなように呼んでくださいな。
[客引きの声が多少は聞こえていたようで、『ぱちぱち』の飴が気になる、と答える。それから質問に答えていき、ぽきゃんでぃーの長蛇の列については周囲に興味を向けている間に待ち時間が終わっていたと述べた。飴売りだと分かると顔を柔らかに綻ばせ、左手でよいしょと頭を支えると差し出された右手を握ろうとして]