……まだ可能性だ。行かなきゃわからん。
場所は路地裏に入るが……先に痛い目を見たみたいだな、坊主。
[きょろ、と男の目線が彼の毛先へ。
乱暴に切られた髪に、おお可哀想に、と揶揄うような表情を男は浮かべた。]
送り届けるつもりなら、どっちにしろお前たち二人じゃ危ないだろう。
……おれは非戦闘員だから数えるなよ。
[銃、持ってないし、と両手を翻して見せる。
そもそも元軍医だから、素の戦闘能力はそんなに高くない。
腕力と脚力を強化していても、白兵戦には向かないだろう。尤も、知らない者から非戦闘員は嘘に聞こえるだろうけれど。嘘っちゃあ嘘だが。
いっそ、傭兵でも雇うか?と軽口を付け足して。*]