輸送船・医務室
[さて、手負いのレイル
>>5>>6を追いかけたのはハリコだけではなかった。アレッキーノ――彼の「友達」だ――もそのひとり
>>9。そのお陰で、医務室に辿り着いてからのハリコはすぐさまに室内の備品を確認しに行くことができた。
ガァドにレイルの乗船を任せた時もそうだったが、自分以外にも怪我人を看てくれる人がいるだけで、こうして幾らかでも心置きなく立ち回ることができるというものだ。
あの火災の時とは違って。 これからまだ船に乗り込む者がいることは、アレッキーノ
>>3もケンチクも判っている――船が未だ動き出さないうちから、操縦室に向かっていたケンチク
>>7が医務室に降りてきたのがその証左だろう。
今度はそのケンチクが怪我人を看てくれている中、アレッキーノ
>>10と手分けする形で棚の中身を確認していた。
この医務室の内装も豪華客船級のラグジュアリィ……なわけは当然無かったが、それでも相当な医薬品――それだけでなく、外科用の機材や資材も揃えられていた。]