[咄嗟に身を捩った。完全に水を差す一撃。目視もできていないのに、ほとんど反射で避けた。致命傷は避けたものの、肩を鋭く焦がす一撃だった。一瞬、視線を向けて見えた顔には、大いに見覚えがあった。そこに向かってフットマンは発砲したけれど、照準がややブレた自覚があった。──なんて情けないのだろう。アリシアの腕の軌道が逸れて、フットマンの手前の地面が抉れた>>219。地面が揺れて、土煙が立つ。]