……どうか、愛した証までもが
奪われませんように
[彼女の、怒りの合間に覗いた愛情をうっとりとした表情で読み取りながら、一瞬だけ目を伏せた。
どうか、貴女の愛が突き通せるよう、祈って居るわ。
そう、多くの愛を罪であると否定された私は思うの。
そんな言葉と共にくすりと笑い、彼女の瞳を見送って。
その後は巡った運命が如く、思わぬ同室に再び笑う。
もしかしたら、イカレた女としてひとまとめにされたのかも知れないけれど。
「慣れた?」なんて言いながら、腰掛けたベッドで足をぶらつかせ、わたしは暗い瞳で何度でも微笑むの。]