[傘の主いわく、この白い子犬は特にその人――にまだ見えていた――の身内という訳ではないらしい。>>4
「そうか」と短く返しながら、鷺型の頭を小さく傾げる。
ヘロー自身も、この犬とはまさに今「知り合った」ばかりのはず、なのだが。]
私の知り合い――ああ、パップって言うんだが、
パップの遠縁、なのかもしれないな。
なんというか、この子、毛並みだけじゃなく
気質も微妙に似ている気がしてきてな……実は警戒されてる……?
[子犬が「懐いてくる」というこれまでの認識を、ここでヘローはふっと改める。
このクン活は寧ろ捜査官の取り調べ並みに相手の素性を徹底的に確かめている行動なのではないか……と件の知り合いとの初対面のことを思い出したのである。子犬のそれはただの興味深々からの行動>>0:255だったのかもしれないが。]