――それから――
[引きこもっていた約十日間。
と思えば急に生活は変化し、ピギーとの本読み会は本格的な文字の勉強になり、魔法を学ぶことも加わった。
現世でのアルバイトのように仕事も始めることも決めた。
仕事をするのは迷った。
世話役という存在以外に迷惑をかける可能性があるからだ。
でも先に身体を動かせば心が着いてくるもあり得るだろうし、ピギーがその辺はうまく調整してくれるだろうから。
やる気の種類としてはある意味投げやり、出たとこ勝負は変わらないが、自分としては斜め前くらいは向けているか。
もともと一直線に真っ直ぐ歩き出せる性質ではない。
最初の2日間の常識を学ぶ会。>>11
礼儀正しくない客は客じゃない、なるほど真理だ。
ファミレスでもコンビニでも厄介迷惑客はいたものだと遠い目をしてしまいつつ、心底力を込めて頷く。
一旦勉強会を終えた休憩中に、ふと、目尻を緩めて。]
ねぇ、事前許可なしに屋根の上でご飯食べる客はアリ?
[そんなお茶とお菓子にそえる軽口であった。]