― 真夏の校舎前花壇 ―[補講はいつもの始業より早く始まり、午前中で終わりだ。校舎から出てくると、突然大き目の声が自分にかけられた。>>1:191 多分先輩。だが全く心当たりがない。]…[無言で回りを少し見回す。自分以外に話しかけられそうな人影はない。やはりこの人は、自分に声を掛けているのだ。]…あの、どこかでお会いしたことありましたっけ。[アイスの袋を目の前で揺らされて尚、暗に人違いではないか、と彼女に声を掛けた。]*