ー 回想・ウキクサと ー
[ウキクサの気遣いの言葉を受け、私はどう返答すべきか考えます。>>1:90
ですが、的確な言葉は見つからず、私は考えた中から最も近いと思われる言葉を選択しました。]
『気になることがないわけではありませんが、目立った問題は今のところありません。
少なくとも、記憶消去措置を受けることに関しては恐怖や不安といったものは、ほとんど感じていません。』
[それから、その先を続けるか、一瞬の空白をおいて、先の言葉を紡ぐ。]
『むしろ、穏やかな気さえするのです。』
[記憶消去措置を受けることに対する安心感。
それは思いの外、ヒトモドキに対する配慮があったと、それだけの話ではなく。
任務から離れて、わずかな時間を穏やかに過ごすこと、その許しがあることが、私に安心感を与えてくれているのでした。]