[そのヒトモドキは無口だった。>>19>>20
此処へ来る者は様々だ、故に彼のような反応をする機体も居る。
何方にせよ、大人しいに越したことはない。
こちらの言葉に何度か頷く姿を見やり、彼の違反項目の文字と、画像データの一部として添付されていた朝顔の写真を指でなぞる。
此処に"送る側"だった筈の彼がオペレータ業務から外れ此処に居る事、その理由に少し首を傾げた。>>18
ジキセイ、君は。
余分な事を口走ろうとして、口をつぐむ。
結局彼の声を聞けたのは一言きりで、診察室を去る彼の背中を見ながら小さく息を吐いた。*]