『…………』泥の巣から這い出せばずいぶんと装備が軽くなってしまったというか、全て泥に沈んで黒く染まってしまっただれもいないとはいえ流石に身に纏うものがないのは困る解放感はあるが、解放されたいとは■は、ついぞ思わなかっただというのに開放された、されてしまった多少なりとも拘束されていたほうが人間は人間らしくあれるとも思う泥の男は、漂着した汚れきった布の塊を拾い上げ、服としての形を留めているものを選び取ってつっかえながらも腕を通す。…まだ人間としての所作はあるらしい