―独り語り―
[幼い頃、僕の夢はヒーローになることだった。
仮面を被ってバイクに乗ってるのだって、仲間と協力して戦うのだって、変身するのだって、3分間しか戦えないのだって、何だって格好良く見えていた。
彼ら・彼女らは『みんなのために』戦っていた。
>>#0退魔士の家系だからいずれは僕もその内の一人になれると両親は教えてくれた。
でも、僕は『君のために』戦うヒーローになりたかった]
『詩ちゃんはね、僕が守るんだよ、絶対だよ』
[小学校にあがる前に約束した言葉。
齢を重ねるごとに距離が離れてしまったけれど、そうなっても忘れることがなかった言葉。
僕はずっと君だけのヒーローになるために生きてきた]