[小さく首を振ってすいと目を開ければ、手元のシロツメクサの首飾りが目に入り 薄く笑みを零す。]
……みんなにお返しを作らなきゃ、いけませんね。
[一つ一つ、重ならないように作品を置く棚へと丁寧に置き進めていった。
せめて、一日でも長く切り花が活きるようにと、棚は日の光から逃れるように隅の方へと移動させる。
子どもたちへのお返しは、何がいいだろうか。
明日に向けての衣裳づくりは勿論のこと、一緒に行うには刺繍がいいか、それとも。
思考に耽りながらも、相棒の小さなトランクケースを手に取り、学校を出て 中心部へと足を向ける。]