[さてこの時、本機にその自覚は無かったが、ユラの眼には捉えられたかもしれない。
抽象的な鷺の機体にホログラムのように重なる形で、生身の人間の姿が映っていることが。
(ちなみにだが、この人間の姿もちゃんとレオーネくんカチューシャを被っている)
銀色の細かい三つ編み>>0:127は、前髪の辺りに左右対称に数本ずつと、ポニーテールのように一つにまとめた後ろ髪からたくさん。後ろ髪の三つ編みの束は、機体の後頭部から伸びる何本もの長いコードに相当する。
そして、ヒトとしてのその面立ちは――…。
もしもこの真の姿が見えたならば、これもまた、白い子犬が繋ぐ縁が為した不思議だったのだろう。**]