>>23
[通りのざわめきに溶け込むように、ミィが現れた。
その視線は、シャロンの手元にあるスープカップに吸い寄せられている。
そして、少し距離をとったまま、ゆっくりと口を開いた。]
司書殿。もしや、その一杯は図書より貴重な情報を含んでいるのでは?
この祭りで嗅いだ中で、最も“記憶に残りそうな香り”がします。
よろしければ、どこで手に入るのか教えていただけませんか?
(視線をシャロンから、めんそーれへ)
そして……おそらく私はまだ名乗っていなかった。
ミィ・オルドレアン・フルシルヴァと申します。名ばかりの男爵でございます。
お二人の穏やかな対話を遮ったこと、お詫び申し上げます
[ほんの一瞬、帽子のつばに指を添えて会釈した]